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『イカを呼ぶ!』公式ブログ

インターネットTV番組、『イカを呼ぶ!』の公式ブログです。

本放送『イカを呼ぶ!』は2016年1月5日(火)に解散致しました。ここはその過去ログです。
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イカを呼ぶ!

Author:イカを呼ぶ!
・視聴者参加型ゆるゆる系エンターテイメント番組『イカを呼ぶ!』です。
毎週金曜日夜23時~26時までの三時間生放送!
視聴者もチャットで参加できるリアルタイム相互番組です。

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◆ 2016年1月5日(火)イカを呼ぶ!は解散しました。
▼番組は2014年10月2日(木)に最終回を迎えました。
▼団体も2016年1月5日(火)を持ちまして正式に解散とさせて頂きました。
▼責任者・担当者は野口雄介個人だけとなります。
▼過去のコンテンツに残されている人物・団体などは一切の関わりがございませんのでご了承下さい。
▼お問い合わせはikawoyobu@gmail.comまでE-mailにてよろしくお願いします。

Standing Angel第四話「出会った頃のように」

先週の記事はこれ>>第三話「彼女のオールドファッション」



第四話「出会った頃のように」書き人 コバ・ジュン



「ヤリイカ?シャムヒメイカやろう?」

彼女のそんなセリフにふと我に返った。シャムヒメイカというのは、世界で一番小さいイカである。はて、それは私のイチモツを指して言ったのであろうか。それよりも、私は自分のオールドファッションをヤリイカと例えはしたが、口には出していない。せいぜい「」を開いた程度で、音声にはしていないのだ。それなのに彼女は見事にそれを察した。怖い怖い。

いよいよダイソンばりの入口にぬめぬめと入り込んだ私達だったが、そこで大変な事に気がついた。なんと満室だったのだ。おお、なんということだ『&MAX(アンドマックス)』。お前はそこまで儲けているのか。私は「」の様な冷や汗が背中を伝わるのを感じた。

「満室たい」

私は少しふざけた口調でそう言った。しかし彼女はそんな事はまるで気にしない様子で、まっすぐ受付に向かうと、イカの足の様に垂れ下がっているオレンジ色の暖簾を右手で振り上げ、

「ミェーテルばい」

と告げた。すると受付の奥からのそのそと、年の功なら70歳ほどだろうか。白髪の女性が現れた。姿を見せると同時にアイスキャンデーをしっかりと、口にくわえて上下に激しく動かした…。私はその行為を見、一瞬戻しそうになるも、なんとか耐えた。しかしそこは吐いてしまっても仕方ないと思えた。老婆だぜ、だって。

どうやらここは最近の彼女の定宿の様だ。「ミェーテル」と言うだけでフロントから鍵が出て来る。彼女はそれを受け取り、私にそっと渡した。その鍵はまるで屋台の牛すじのように熱く、彼女の昂っている熱を感じさせた。

変わっていない。

あの時のままだ。

私はその牛すじを右ポケットに入れると同時に、先程のアイス老婆を払拭する為に、己の口をO(オー)の形に開いた。

「何ばしよっとか」

いいのだ。私はピエロに徹する事にした。そう、彼女の吸引力を思いだす為なら、自らが泥をかぶることなど関係ない。

「今夜は出会った頃の様に、いいかい?」

私は彼女の肩を抱き、その明太子の様なに熱いくちづけをした。


次回、第五話「彼女のカタチ」に続く

テーマ : オリジナル小説 - ジャンル : 小説・文学

Standing Angel 第三話「彼女のオールドファッション」

水曜日チームカテゴリ>>『Standing Angel ~中洲に散った最愛の記憶~』

先週の記事はこれ>>第二話「俺は思春期か」



第三話「彼女のオールドファッション」 written by にゃっく


過去と現在が混乱していた。
私の立った街角にもう彼女はいない、そう思っていた。

しかし彼女は居た。
あの時と変わらない姿で。

それこそ服装でさえもあの頃の・・オールドなファッションのままだ。

混乱した。
今は、今はいつなのだ?今俺は今の話をしているのか。それとも思い出話をしているのか。
さっきまで彼女との出会いを思い出そうとしていたのだが・・・。

彼女の姿に釘付けになった私は
「最近は男の人もやりよーとね。大変やね。いくらすると?」
そう声をかけられるほど、長い時間立ち尽くしていた。

「なんね、無視ね。選好みできる顔でもなかろーが」
いも焼酎臭い息が立ち去った後、一陣の風。

飛んできたのはそう、新装開店、とんこつラーメン屋のチラシだ。
今度は股間にチラシがへばりつくような無様な姿は見せない。
そう思い大きく腕を動かした。
次の瞬間に私がつかんでいたのはチラシではなく自分の股間であった。

硬く強ばった褐色の肌とは裏腹に、
その感触はしっとりしたスポンジのようにやわらかい。まるでオールドファッションのように。
ご、五反田さん・・・っ

違う、私はまた一瞬の白昼夢の中に居た。
またも白い蜜を躍らせるところだった。
しかし私のオールドファッションはまだまだやわらかであった。
これが過去とは違う現在という時間なのか。それとも朝の分か。
クソッ!

その一瞬の間に彼女は私の目の前まで来ていた。
「あっ、いやその、これは、さっきフレンチクルーラーを買ったら白い蜜が私を祝福していて・・・っ」

なんだそれは。
どこまでが夢でどこまでが現実か、何が思い出で、現在がどこなのか、わからなくなっているじゃあないか。
だめだ、軌道修正しよう。

今は2012年。思い出の中の彼女を求め中洲に来たら昔のままの彼女が居てびっくりしたところだ。
ラブホテルへ行こうと思う。
私は彼女の手を取り歩き出した。
春吉橋を渡り、キャナルシティ対岸にあるラブホテル『&MAX(アンドマックス)』に着いた。

見栄を張ってちょっといいホテルに来た。前からちょっと気になっていたホテルだった。
昔の彼女との場所といえば名もない旅館のようなロマンのない狭い場所で、私はそれだけがいやだったのだ。
しかし彼女に何の説明もせずに来てしまった。
衝動が私を突き動かしたとでも言おうか、とにかく私はこれからまた彼女を買うのだ、ここ、『&MAX(アンドマックス)』で。

私は入り口を指して言った。
「それは、かの有名な外国の掃除機のごとく、物凄い力が働いているっ!」

ラブホテルに入ろう、そう言いたいだけなのに言えない。
とにかく入り口から奥へと入った。物凄い力が働いているのだ、入るしかないのだ。

部屋を選ぶ際、彼女の手を離そうとしたがじっとりと汗ばんでなかなか離れない。
まるでたこの吸盤のようだ。

そう、たこの吸盤といえば、彼女の、あの・・・。
彼女の吸盤は今も健在であろうか。

私のオールドファッションはもうすでにヤリイカである。

次回、第四話「出会った頃のように」に続く

******

次回登場する小道具、セリフなどが見える不思議な未来日記はコメント欄へ。

テーマ : 自作連載小説 - ジャンル : 小説・文学

タグ : 蒻崎今日子

「Standing Angel 第二話『俺は思春期か』」




こんな年齢でも、あんな夢を見るのか…。落ち着きを装い呟きながらも、靴は「早く来て」とでも言いたげに先を進んでいく。「まあ待て、今から夢をゆっくりと思い出すのだから」との言い訳むなしく、結局は私も早くこの場所に辿り着きたかったのかもしれない。

川沿いの道は、以前とほとんど変わっていなかった。何かこう、暗闇の中で実体のないものを掴もうとするかの如く私は歩を進めた。

そうこうするうちにミスタードーナツを通り過ぎた私であったが、ふとある事を思い出し、踵を返してもう一度その建物の前に近付いていった。夢の中身も大切。しかし小腹が空いていた事にも気付いたからだ。

店に入ると、私は即座にトレイを手に取り「フレンチクルーラー」をひとつ、手掴みで載せた。小腹、と言ったが、実は腹部と背中が四肢の様に絡み合うとでも言おうか、そんな空っ腹であったのだ。

女性店員はひどく驚いた顔をして私を見つめた(確か胸の名札には『五反田』とあった)。その丸い瞳が段々と膨らんでいく様な気がした。しかしそんな事は関係ない。不審がられた事を払拭する様に急いで代金を払い、喫煙ルームへと向かう。

「あっ!お釣り…!」

動揺したのだろうか。元来気の小さい私は「五反田さん」の声にこれでもかというくらい驚き、手にしていたトレイを大きく傾け、盆上のフレンチクルーラーは春先の雄蜂が雌蜂を追い回すかの様な勢いで宙を舞い床に落ちた。

「ぐしゃあ」

なんてタイミングだろうか。哀れ雄蜂は目的を果たす事無く、何者かの足によってその白くて甘い蜜のかかった体躯を大きく無様に開いた。体内からはさらに白く、液体とも個体とも呼べない汁を散らし、その一部は「立っていた私の」顔面にも容赦なく飛び散った。

「すぐ代わりをお持ちします!」

急に声をかけた責任を感じたのだろうか。五反田さんはそう言うと、屹立している私の足下をその手に持った用具で急いで掃除し始めた。白い汚れをキレイにしていく五反田さん、はいつくばって床を拭く五反田さん、そしてドーナツを踏んづけてしまった私の靴を舐める様に拭いていく五反田さん…。



という白昼夢を見てしまうくらい私は想像力が豊かだ。何の事は無い。いま私は喫煙ルームに座っているし、きちんとトングで掴んだフレンチクルーラーだって目の前にある。これからその小型ラフレシアの如き花弁を口に含もうという所だ。五反田さんだって、よく見たら「目黒さん」というごくごく普通の名前だ。

そんな想像力を持つ私さえも苦しめた夢についてだが、その初日などは夢の精がいたずらしたとしか感じられない、悪夢を思わせるものだった。

実際、目が覚めてからの私は、室内のテレビを点け、数分後「まるで中学生だな」とひとりごちるしかなかったほどだ。気付けばベッドの周りには、白百合の花束が私を祝福するかの様に咲き誇っていたくらいなのだから。



次回、第三話「彼女のオールドファッション」につづく



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この後の二人の展開が気になる…。もしかしたらこんな風になるのでは!?なんてのをコメント欄に書き込むと、いつしかそれが彼らの未来日記に…。
登場させてほしい小道具、場所、セリフなどをコメント欄へ。

テーマ : 自作連載小説 - ジャンル : 小説・文学

Standing Angel 第一話



中洲川端の駅、ミスタードーナツの横の道を入って、どこかの角、それ位しか記憶はない。
ただそこにミェーテルはいた。
彼女は自らをミェーテルと呼んだ。
本名を蘭子といった。
これは彼女と何度めかの朝を迎えたときに聞いた話だ。
本名がばれるとマズいことがあるらしかった。
なので彼女がその話をしてくれた時には、彼女が自分に心を許してくれたような気がして浮かれたものだった。
つまり私は彼女にそれだけいかれていたのだ。
今でも彼女を思うとそれだけで加湿器もいらなくなるほど私の部屋の湿度があがる。

私に「タチロウ」とあだ名をつけたのは彼女だった。
くだらない夜のジョークだ。

彼女は中洲の街角に、そう、立っていることが仕事だった。

その彼女に声を掛けられたとき、
那珂川から吹く風が新装開店のチラシを吹き上げ、私の下腹部に豚骨の文字を擦り付けた。
私はその事を気にするそぶりを見せないようつとめた。

正直、新装開店のラーメンか、迷ってしまうほど、
彼女の提示した金額は安かった。

私はその夜、ラーメンを食べた。

彼女と過ごす夜を選ばなかった。

しかしそのことでむしろ、私は毎晩彼女の夢に苦しまされた。

祇園のビジネスホテルで見た夢。
私は自分の見た夢を現実にしたい気持ちでまた中洲川端のミスタードーナツの先へと歩いて行った。

その前に、読者の皆様には私の見た夢を説明せねばななるまい。

次回、第二話「俺は思春期か」に続く


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この後彼らがどうなるのか、予想をコメントに書くと・・・予想通りになることがよくある。
登場させてほしい小道具、場所、セリフなどをコメント欄へ。

「Standing Angel」

こんにちは。コバ・ジュンです。
毎週水曜日は、私とにゃっくの二人が、リレー形式で官能小説を書いていきます。先がまるで見えない話は一体どうなるのか?二人の運命は!?そしてド感動のラストに辿り着いた時、あなたは時の涙を見る…。乞うご期待!というかもう始まる!

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『Standing Angel ~中洲に散った最愛の記憶~』

プロローグ

「タチロウ」

はて、今の声はどこから聞こえただろうか。妙に懐かしい響きだ。ふと声が聞こえた方向へ顔を動かそうとするも、何か重い物体がその行動を邪魔している。頭にも身体にもどす黒い鉄の塊が乗っているかの様だ。

「タチロウ」

声はもう一度、今度は先ほどより大きく、近くに聞こえた。誰が俺を呼ぶのか、そして何故こんなにも身体が重いのか。身体を細かく痙攣させた私は、目の前が真っ暗なことと、左腕の痺れに同時に気が付いた。ついでにその袖、そしてそれと連結している下の机までもが涎でぐしょぐしょに汚れていることも。

「あれ、あ、すいません…。え?何か言われました?」

「なんだ寝てたのか。まあいい。タチロウ、突然なんだけどよお、来週博多に行ってくれ(きえひひひ)」

声の主は編集長であった。博多?何を言い出したんだ、この人は?現在ウチにそんな余裕は全くないはずだ。見てみろ、この雑然とした編集部を。天井は所々剥げ、壁紙の多くもハラリとめくれてしまい、床だって材質が何なのかすら分からなくなっている。
おまけに編集長、あなたのその格好はなんだ。とても「博多に出張」なんて景気の良い言葉を言えるような見てくれではない。落武者のような髪型は、見てるだけで時代劇か何かの川原を連想してしまうし、そのヤニだらけで真っ黄色の歯、デスクの上の一体いつ製なのかまるで不明なPCの色と同色ではないか。そしてその不気味な笑い方だ。どこをどうしたらそんな音が発声されるのか。

「でよお、タチロウ」
「待ってください、いきなり博多ってなんですか。それに急に人をそんな呼び方して。朝は普通に呼んでいたじゃないですか」
「仕事ってのは急にくるものさ、なあタチロウ(きぇひひひ)」

聞いてない。いや、聞いてはくれているのだが、自分のペースを崩さないことには編集部内でもっぱらの評判である。新参の私でさえ、入ったその日に他の部員とその話で盛り上がったくらいだ。相変わらずのおっさんぶり。といって私とそう年齢が変わらないのであるが。

「昨日聞いたんだがよお、タチロウは博多に居たことあんだろ?他の奴らは行った事すらねえっていうし、俺は当然ながらここを離れられねえ。だからお前しかいねえんだよなあ」
「いや、知ってると言っても、向こうにいたのは10年ほど前ですし、特に詳しいわけでは」
「実はもう飛行機のチケットは取ってしまった。そして他の奴らは取材やらなんやらのスケジュールをいれちまった。つまり泣いてもcryしてもお前しかいないというわけだ」
「……」

やられた。ここまで来るといつものパターンで何をしても自分を曲げなくなる。こちらの意見など関係なしだ。まあ仕事をなくしそれまでの世界から抹殺と言っていいほどの絶望の淵に立たされた私を救ってくれた恩もある。何度恩返ししてるかは分からないが、頼られて悪い気はしないし、何より私はこの人が憎めず、心から好きなのだ。

「分かりました。何をしてくればいいんです?」

10年ほど前、私は確かに博多にいた。今の仕事関連ではない。後々話すことにはなるだろうが、思えば当時の話は編集長くらいにしか話してないのではないだろうか。あ、そう考えると、ゆえの博多行きか。

そして「タチロウ」。編集長はつい先程まで私を苗字で呼んでいたくせに、というより入社以来ずっとそうだったのだ。なのに急に下の名前で呼んでくる。しかもそれはハッキリ言えば間違っているのだ。私の名前はタチロウではない。

しかし、それはあの当時、博多で過ごした数ヶ月を思い出させる呼び名であった。

『(タチロウ…タチロウ…)』

記憶がおぼろげながらすっと頭の中に浮かび始めた。同時に目の前が開けた気がした。私は急いでスケジュール帳を取り出すと(気持ちはそうなのだが実際は寝起きで緩慢に見えただろう)、殆ど予定が書き込まれていないページに、黒のボールペンで小さいながらも力強く「博多、ナカス、あの路地」と書き込んだ。


(第一話「彼女は自らを『ミェーテル』と呼んだ」につづく)
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